なぎら健壱 著『東京酒場漂流記』

2022/10/3
読了。著者 “なぎら健壱” さんが、東京の思い入れのある酒場について綴った書籍。 原著1983年刊行。
今から約40年前の東京の酒場での体験が情景豊か&落語小噺のような軽快な文章で描かれており、昭和の居酒屋に居る気分で楽しく興味深く読ませて頂いた📖😊🍶
以下、参考抜粋:
神谷バー
http://www.kamiya-bar.com/
デンキブランとは | 神谷バー
http://www.kamiya-bar.com/denkibran.html
電気ブラン|オエノングループ
https://www.oenon.jp/denkibran/
電気ブラン&電気ブラングラス セット | 牛久シャトー ショップ
https://ushiku-chateau.raku-uru.jp/item-detail/866343
P.156
梅割りは元々焼酎を飲み易くするために考えられた飲み物であり、コップに焼酎を入れた後に、少量の梅エキスを注ぎ込むだけの簡単なものである。この梅エキスというのは梅の香りのする薄茶色の甘い液体で、梅酒に似ているが、梅酒とは似ても似つかない、合成香料、合成着色料等を調合して作った合成シロップのことである。極稀に本当に、梅酒で焼酎を割った梅割りを出す店もあるが、正統派の方が、合成の梅エキスを使った梅割りの方というのも、おもしろい。
参考:【四文屋】梅割り焼酎のコスパがやばい!串焼きが安くてうまい!これぞ大衆居酒屋! – 意識高い系太郎ブログ
https://tarolife.hatenablog.com/entry/2016/09/25/175431
P.158
テーブルの上に器に入った大きな梅干を一つ取り上げ、それをウイスキーグラスに入れる。そしてその上からウィスキーを注ぎ、それに氷と水を入れる。(中略) このいかにも不味そうな梅割り、大変美味いとはいかないものの、これが結構いけるから不思議である。梅干しの酸味がウィスキーとマッチして、おもしろい味である。
これならみなさんも家で簡単にできるので、一度試していただきたい。
参考:ウイスキーの中に梅干しを入れると美味しい!レシピとおすすめの飲み方 | THE BAR-ザ・バー-
https://gin-tonic.jp/whisky/umeboshi-2213/
P.238
店の壁にはお世辞にも上手いとは言えない字で書かれた書(?)が、額に入って掛けられている。大往生の親父さんが書いたもので、そこには、
「人生―酒=0」
と有る。なんと破天荒でメチャクチャな割りに、うれしい言葉であろうか。
人生マイナス酒、イコールゼロ。この言葉は親父さんの信念だったのだろう。その信念を客に無理強いすることもなく、この言葉を自分の心意気と見てくれ、と壁に掲げていた、そんな風にとれるこの言葉が好きである。
久しぶりにこの言葉を目にしたとき、モンゴルの諺「飲めば死ぬ——飲まなくても死ぬ」という言葉が、親父さんの大往生と重なって僕の頭に浮かんだ。
参考:#481 住吉「大衆割烹 大野屋」|吉田類の酒場放浪記|BS-TBS /BS-TBS 4K 【全国無料BS放送】
https://bs.tbs.co.jp/sakaba/shop/481.html
菊地 信一 著『有薫店主・高山亀雄の人生-酒=0―人と人とのつながりは、酒がつくる』
https://amzn.to/3rtpwRs
なぎら健壱 著『東京酒場漂流記』https://amzn.to/3CpipQk
https://twitter.com/akashi_takuya/status/1576811110992224256
http://lovefami.s1008.xrea.com/wp/?p=12312