坂口 謹一郎 著『日本の酒』
2022/2/1

読了。発酵醸造学の権威 “酒の神さま” と謳われる著者が “日本の酒” について解説している。原著1964年刊行。日本酒の味わい、文化・歴史、酒造りの工程、発酵、火入れと酛等々。著者のお酒に対する広く深い知識が読み取れ、大変勉強になった???
P.102
筆者が東京のあるバーで、日本酒を注文したところ、「そのようなものはありません」という。これにはおどろかされて、「世界中のどこの国へ行っても、その国の酒場でその国のお酒の飲めないところがありますか」と、大笑いしたことがある。
P.114
“わが国には昔から「酒の神様」として知られた神社が三つある。” (中略) “そのうちの一つ、奈良県・三輪神社で祭神は、大物主大神と、それと一心同体の、大国主命と少彦名命である。” (中略) “次の酒神は、京都府・松尾神社であり、その祭神は大山咋命と大陸に関係深い宗像女神の市杵島姫命である。”(中略) “第三番目の酒神、京都府の梅の宮の祭神は、書紀に名高い「天の甜酒」を造ったといわれる木花之開耶姫命と農業の神様の大山祇命である”
P.256
最後になったがある時、酒の神さま・坂口謹一郎先生に「名酒とはどんな酒だと思われますか?」と聞いてみたことがあった。すると、すかさず返ってきた返事が、「喉にさわりなく、水の如く飲める酒」というものであった。雑味がなく、淡麗妙味なる酒。坂口謹一郎先生は本物の酒の神さまであった。
坂口 謹一郎 著『日本の酒』
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2021/10/14
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2021/8/10
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